金利を見て株を買え
金利と株価の関係
①金利と株価は相関する
金利と株式市場の相関関係は、投資において重要な要素です。金利が上がれば株価は下がり、金利が下がれば株価は上がる傾向があるため、投資家たちはその動向に注目する必要があります。今回はこれだけ覚えて帰ってください笑
②金利と株価の相関性とは
金利が上昇すると企業は借入金利が上がり、費用が増加します。それに伴って採算性が悪化し、業績が低下する可能性があります。それ故、投資家たちは利益の見込みが低下すると判断し、株式市場から離れる傾向があります。逆に、金利が下がると企業の利益率が上がり、株価は上昇する可能性がある。
③イールドカーブから読み取る相関性
イールドカーブとは、短期→長期金利を明示したグラフのことです。イールドカーブが上向く「正常型」の場合、将来の経済成長が期待されており、株価上昇の可能性が高く、イールドカーブが下向く「逆型」の場合、景気後退やデフレが懸念され、株価下落の可能性が高くなる。端的に言えば景気が良い時は近々金利を上げて金融引締めが予想されるため株価の下落が予想されるということです。
④日本とアメリカの比較
日本とアメリカは世界有数の株式市場ですが、国内の金利により異なる影響を受けます。日本では低金利政策が続いており、イールドカーブは正常型を維持しています。また、日本においてはイールドカーブコントロール(YCC)という独自の金利政策が取られており、長短金利が日銀方針によってコントロールされています。
ながらくデフレが続く日本における特殊な金融政策でしたが、昨今の物価上昇に伴い昨年では長期金利の変動幅が一部変更されています。前述の通り金利の上昇には一般企業にはマイナスの影響がでる一方で、銀行株など一部のセクターにはプラス影響がでますのでこちらも株式投資において重要な要素です。
アメリカは昨今の激しい物価上昇によって昨年から激しい利上げが続いています。一方で最近では物価上昇も落ち着きつつあり、将来的金利引下げが予想されているため春頃から株価は上昇基調にあります。その反面利上げに伴いイールドカーブは逆型となっているため、依然として景気後退への懸念があります。今後のポイントは近く来るであろう景気後退の大きさを見極めることです。